役に立つボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドというのは統計学を応用した指標のことであり、移動平均線の上下にある標準偏差であるバンドを引いて上下各線にかかる価格の分布状況から相場の反転を測るものです。元々は、アメリカの投資家であるジョン・ボリンジャーという人が考案したトレンド分析のテクニックでした。
ボリンジャーバンドはミッドバンドと呼ばれる移動平均線を中心にして、上下に二本のラインが引かれた範囲内のことを指しますが、統計学上、この二本のライン内に為替レートが収まる確率は、およそ九十五パーセントだと言われています。ですから、もしもレートがこのバンドから外れるような動きを示すのならば、それは僅か五パーセント程度の確立でしか起こりえない珍しいことが起こったということになります。それはつまり、その時こそは売買のチャンスだということなのです。
為替レートは通常、ボリンジャーバンドの上下のライン内に収まって推移していますが、もしもレートが上のラインを超えた時は高い確率で下落に転じるということであり、逆に下のラインを超えた時には高い確率で上昇に転じるということです。つまりFXにおいては、「売られ過ぎ」や「買われ過ぎ」が一目で分かるようになっている指標が、ボリンジャーバンドなのです。いつ買えばいいのか、或いはいつ売ればいいのか、そのタイミングはFXの勝敗を左右する重要なポイントです。ボリンジャーバンドこそは、正にそのタイミングを計る強い味方になります。
ただしトレンドの動きが非常に力強い時は、ボリンジャーバンドもあまり過信してはなりません。ボリンジャーバンドと言えども決して万能ではありませんので、例外は幾らでもあるのだということも忘れてはならないのです。
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