スワップ金利狙いの危険性
FXを始めるにあたって、スワップ金利が非常に魅力的に思えるでしょう。株式では、年に一回の配当を待つスタイルになりますが、FXでは、毎日スワップ金利を受け取ることが出来ます。その上、スワップ金利は日本との金利差次第では、とてつもない額になります。基本的に、スワップ金利は経済がインフレ基調の国では高くなります。インフレ基調の国では、インフレ抑制のために、政策金利を高くする傾向にあるからです。スワップ金利狙いの人にとっては、最高の通貨となります。
しかし、スワップ金利が高い国には欠点があります。まずは、スプレッドが高いことが多い点が挙げられます。スプレッドが高いため、その通貨を買った時点で大きな負債を抱えることになります。もし、その通貨を手放したくても、スプレッドによる損失が、その判断を鈍らせることが多いです。やはり、取引をする上で損は避けたいと思うのが人の性です。
そして、最大の欠点は、通貨が脆いことです。売りの流れが少しでも強まると、一気に通貨価値が下落します。そのため、余裕を持ってレバレッジを低めに設定しておかなくては、一瞬でロスカットされてしまうことも少なくありません。以前、サブプライムローン問題が表面化するまでは、アフリカのランドが非常に人気でした。当時は、世界的に見て、円が断トツで安かったため、スワップ金利が非常に高く、スワップ金利狙いで多くの人が買っていました。しかし、サブプライムローン問題を発端に、一気に暴落してしまったのです。当時は、レバレッジ規制が無かったため、レバレッジ1000倍で買っていた人も少なくなく、破産する人が続出したのです。
スワップ金利を安定的に受け取りながら、優雅な生活を送ることは誰もが望むことです。しかし、スワップ金利にばかり気を取られていたら、それ以外の要素で大きな損失を出してしまうことも考えられます。スワップ金利はFXをする上での、おまけと考えるのが無難です。
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